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地域密着会社だけが持つ不動産市場の実戦情報とは(全3回の2回目)

地域密着会社だけが持つ不動産市場の実戦情報とは(全3回の2回目)

不動産売却では、REINS(レインズ)に掲載されている成約事例やポータルサイトの価格情報だけを見ても、本当の市場は読み切れません。実際には、掲載後どれくらいで反響が入ったのか、どの価格帯で内覧が増えるのか、購入希望者が何を理由に見送ったのかといった「現場の情報」が成約価格を左右しています。地域密着会社は、日々同じエリアで売却と購入の両方を扱っているため、データ化されない市場の温度感を把握しています。本記事では、プロが重視する実戦情報の重要性と、地域密着会社ならではの強みを詳しく解説します。

2. 地域密着会社はデータだけでは見えない市場を知っている

不動産売却では、「近隣の成約事例」「査定価格」「公示地価」などの数字が重視されます。しかし、実際の売却現場では数字だけでは判断できない要素が数多く存在します。例えば、同じ価格帯の物件でも、掲載後1週間で内覧予約が集中する物件もあれば、3か月経っても問い合わせが少ない物件もあります。この差は、REINSの成約データだけでは読み取れません。

地域密着会社は、毎日地域内で発生している「反響」「内覧」「申込」「価格交渉」の流れを継続的に確認しています。そのため、「現在は4,000万円台前半の戸建に需要が集中している」「駅徒歩15分を超えると価格調整が必要」「南向きよりも駐車場2台確保の方が反響が良い」といった、リアルタイムの市場感覚を持っています。

さらに、購入検討者がどのタイミングで購入を決断するのか、どの条件で比較検討から外れるのかといった“行動データ”も蓄積されています。これらはポータルサイトには表示されない情報であり、地域密着会社が長年の営業活動を通じて得た財産です。数字だけでは見えない市場を理解しているからこそ、売主に対して実践的な売却戦略を提案できるのです。

2-1. REINSだけでは分からない反響データを地域密着会社は持っている



不動産業界では、REINS(不動産流通標準情報システム)が売却活動の中心的な情報基盤となっています。専任媒介契約や専属専任媒介契約を締結した物件は、原則としてREINSへ登録され、全国の不動産会社が情報を閲覧できる仕組みです。そのため、売主の中には「REINSに登録されれば、どの会社へ依頼しても同じ」と考える方もいます。しかし、実務では大きな違いがあります。

REINSに掲載されるのは、物件概要や価格、間取り、写真などの基本情報です。一方で、売却成功を左右する重要な情報は登録されません。例えば、「掲載から3日で問い合わせが5件入った」「内覧した3組のうち2組が価格交渉を希望した」「駐車場の広さへの評価が高かった」「学区を重視するファミリー層の反応が良い」といった反響の質までは共有されないのです。

地域密着会社は、日々の営業活動を通じてこの反響データを蓄積しています。どの価格帯で問い合わせが増えるのか、どの設備が購入意欲を高めるのか、どのエリアでは即決が起こりやすいのかを把握しているため、売却開始後の軌道修正が非常に早いのが特徴です。

例えば、売出後2週間で問い合わせがゼロだった場合、全国チェーンでは定例会議を経て対応が決まるケースもあります。しかし地域密着会社では、担当者が即座に写真変更、広告文修正、価格調整の提案を行うことができます。このスピード感が売却期間を大きく左右します。

また、地域密着会社は「今このエリアで家を探している顧客」の情報を持っています。REINSに登録された瞬間に、過去の問い合わせ顧客へ直接紹介できるため、一般公開前に購入希望者が見つかることもあります。これは、単に情報を公開するだけの会社には真似できない強みです。

つまり、不動産売却で重要なのは「REINSに登録すること」ではなく、「登録後にどれだけ反響を分析し、次の一手を打てるか」です。その点で、地域密着会社はデータの“読み方”と“活かし方”において大きな優位性を持っていると言えるでしょう。

2-2. 囲い込みリスクを避けるなら地域密着会社の透明性が重要

不動産売却を進めるうえで、売主が知っておきたい専門用語の一つが「囲い込み」です。これは、売却を依頼された不動産会社が、自社で買主も見つけて両手仲介(売主・買主双方から仲介手数料を受け取る取引)を成立させるために、他社からの問い合わせを積極的に受け付けない行為を指します。

もちろん、すべての会社が囲い込みを行うわけではありません。しかし、売主にとっては「本来もっと多くの購入希望者に紹介されるはずだった機会」が減ってしまう可能性があるため、注意が必要です。

地域密着会社が評価される理由の一つは、この透明性の高さにあります。地域で長く営業する会社にとって、短期的な手数料収入よりも、地域での信頼維持の方が重要だからです。もし不透明な対応をすれば、口コミや紹介に大きく影響し、将来の営業基盤を失いかねません。

実際に、地域密着会社ではREINSの登録状況や問い合わせ件数、他社からの紹介状況を売主へ細かく報告するケースが多くあります。「現在3社から案内依頼が入っています」「今週は内覧予約が2件あります」といった情報共有があるため、売主は販売活動の実態を把握しやすくなります。

また、専任媒介契約や専属専任媒介契約を締結した場合でも、地域密着会社は地域内の他業者とのネットワークを活用し、積極的に共同仲介を行う傾向があります。これは、「自社だけで囲い込む」よりも、「地域全体で買主を探した方が売主の利益になる」という考え方に基づいています。

売主にとって本当に重要なのは、仲介会社が片手取引か両手取引かではなく、「市場に対してどれだけ広く情報を流通させているか」です。地域密着会社は、REINS登録だけに頼らず、地元業者間の情報交換や既存顧客への紹介も並行して行うため、購入希望者との接点を最大化しやすいという特徴があります。

不動産売却では、価格だけで会社を選ぶのではなく、「販売状況をどこまで開示してくれるか」「共同仲介に積極的か」といった透明性を確認することが大切です。その視点で見ると、地域密着会社は売主にとって非常に安心できるパートナーと言えるでしょう。


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八幡地所株式会社<br>代表取締役 渋谷秀昭

八幡地所株式会社
代表取締役 渋谷秀昭

Hideaki Shibuya

購入した自宅を売却の際、不動産売買に興味を持ち実体験を活かしたく不動産業へ転職。売買専門の仲介会社、建売分譲会社で不動産売買の営業スキルを習得後、地元の流山市で地域密着会社として父が起業した八幡地所株式会社へ移る。
更なる流山市の発展に貢献できるよう現在は代表取締役として不動産売買の宅地建物取引業をメインに建設業・損害保険代理業を勤しむ。
なかでも不動産売買の相談や売買にまつわるお金に関する総合的な生活設計を行うプランニング、相続鑑定士として価値ある不動産の相続の相談に注力しております。

【保有資格】
●宅地建物取引士
●相続鑑定士
●2級ファイナンシャル・プランニング技能士/AFP
●2級建築施工管理技士
●賃貸住宅管理業業務管理者
●損害保険募集人(火災・自動車・傷害)

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